第127回技術英語能力検定
プロフェッショナル合格者
- 永木 れいかさん
- 40代、神奈川県、英語講師
- 受検の動機を教えてください
- ビジネスパーソン、医療従事者、エンジニア、理系研究者の方向けに英語レッスンを提供しています。
そのなかで、テクニカルライティングを指導する機会も多くあります。
また、会議やプレゼンテーションなどのオーラルコミュニケーションにおいても「3C (Correct, Clear, Concise)」の考え方を取り入れて指導しています。
技術英検は、指導者としてふさわしい専門性を持っていることを客観的に示せる資格だと考え受検しました。 - どのような学習法で合格を目指しましたか。
また、何を教材としましたか? -
具体的な試験対策としては、3つのことに取り組みました。
過去問、中山裕木子先生の「技術系英文ライティング教本」と「技術英語の基本を学ぶ例文300」です。
過去問は、まず学習を始める前に、試験形式を知り、時間配分を考えるために解きました。試験直前の仕上げにも使いました。普段の生活では手書きで文書作成をすることはないので、文字数制限を気にしながら、間違いを消しゴムを使って訂正したりすることが思いのほか大変でした。
対策として、1行に書く単語数を決めて、行数で文字数を管理しました。「技術系英文ライティング教本」は、試験の中でも、テクニカルライティングの考え方を問われる問題や、冗長英文のリライト、要約の勉強に役立ちました。
「技術英語の基本を学ぶ例文300」は、忙しく机の前に座って勉強する時間が確保できない中で、音声を活用しての学習に役立てました。直接的な試験対策とは別で、オープンオンラインコース(Coursera)が提供しているライティングコース(Writing in the Sciences)を受講しました。
パラグラフライティング、編集、動詞の使い方など、技術英検に役立つ知識を英語で直接学ぶことができ、おすすめです。 - 合格者としての抱負は?
- 今回の受検を通じて、自分の英語指導を振り返ることができました。
技術英検の勉強を通じて、テクニカルライティングを自分の中でより明確にすることができました。
これまで、自分の経験や感覚に頼っていた部分も、今後はしっかり明文化して多くの方々に伝えていきたいと思います。
第127回技術英語能力検定
プロフェッショナル合格者
- 佐々木 さや香さん
- 40代、(株)ユー・イングリッシュ
- 受検の動機を教えてください
- 旧工業英検1級は保有していましたが、技術英検プロフェッショナルはかなり手応えのある内容に生まれ変わったという話を聞き、職場での奨励もあり、受検しました。
- どのような学習法で合格を目指しましたか。
また、何を教材としましたか? -
1回目の受検では不合格となってしまい、自身のスキルを一から見つめ直す機会に恵まれました。
具体的な勉強法としては、日本技術英語協会(JSTC)の和文の英訳要約問題のセミナーや文書の種類についてのセミナーを受講しました。
非常に有意義なセミナーで、文書の内容を把握して自身の言葉で再構成する、という作業が技術英検プロフェッショナルでは不可欠と気付かされました。
その視点から再度過去問を解く練習をしました。過去問以外でも、日常目にするどのような英文・和文についても何を言いたい文書かを簡潔な1文で表現する練習をしました。
また、3Cテクニックを身につける訓練としてはJSTCの「Welcome to Technical Writing」を繰り返し読みました。
何度読んでも楽しく学ぶことが多くあり、10年以上愛読しています。 - 合格者としての抱負は?
- プロフェッショナルという名に恥じぬよう、技術者・研究者の技術を正確かつ読みやすい英文に翻訳する努力を続けていきたいと思います。
第127回技術英語能力検定
プロフェッショナル合格者
- 松永 明日香さん
- 50代、神奈川県、特許翻訳者
- 受検の動機を教えてください
- 企業の知財部勤務を経て、現在、特許翻訳に携わっております。
特許翻訳に求められる正確な文を書くために、技術英語を学んできました。
知財部勤務時に工業英検2級を取得しました。
技術英検への勉強を通じて継続的に学習し、また、マニュアルや仕様書など各種スタイルについて学ぼうと考えました。 - どのような学習法で合格を目指しましたか。
また、何を教材としましたか? -
技術英検では機械、電気、IT、環境、医学、バイオなど、広範な分野の知識、語彙が必要ですので、その対策として「技術英語の基本を学ぶ例文300」(中山裕木子著・研究社)の本とアプリを利用しました。
語彙の幅を広げることができ、文法に関する説明が頭の整理に役立ちました。アプリの検索窓にキーワードを入れ、出てきた例文の英文を作成することで表現のバリエーションを増やし、瞬発力を上げる練習をしました。
大問Iの要約の対策として、「速読力」「語彙力」「要約力」の3つについて対策しました。
「速読力」には「パラグラフリーディングのストラテジー①」(島田浩史 米山達郎著・河合出版)が参考になりました。
「論理マーカー」を意識した速読法です。
「語彙力」は、Scientific American等の記事から、例えば「気候変動」等のテーマを決め、関連する記事を2~3つ読むことで、その分野でよく出てくる用語や表現を覚えました。
「要約力」は、過去問題の分析をし、日本技術英語協会の「英語長文要約問題対策演習(2022年度7月以降は添削講座のみ)」を受講して技術英検で問われる要約についての考え方を聞きました。「詳解 特許翻訳」(倉増一著・講談社)は、「主語を決める」「言葉の森(語彙・表現力)」「技術の窓(基本技術解説)」など、大問II~Vに役立ちました。「原文の真意を考える→日本語を頭の中でリライト→英語で表現」という練習を積み重ねることで、内容の骨子を捉え、簡潔に表現する力をつけるのに役立ったと考えます。
仕様書、マニュアル、技術論文は、様々な海外の企業、大学、公的機関の文書を読み、構成や表現を参考にしました。
更に今年、日本技術英語協会の講座をいくつか受講して各種スタイルについて学びました。 - 合格者としての抱負は?
- 「読者が限られた時間で概要を素早く正確に読み取れるよう、読者に合った形式で簡潔に伝える」という力は、実務をする上で大事な力だと思います。
これからも勉強を続け、お客様の役に立てますよう努力して参りたいと思います。