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合格者へのインタビュー

【第126回技術英語能力検定】
プロフェッショナル合格者インタビュー

2021年6月実施、第126回技術英語能力検定プロフェッショナルで、見事プロフェッショナルとして認定された4名の方に「受検の動機」や「受検に向けての学習法」等についてインタビューしました。

第126回技術英語能力検定 
プロフェッショナル合格者 

樋口 謙太郎さん
30代、愛知県、エンジニア
  • 受検の動機を教えてください
  • 昨年まで米国で勤務しており、エンジニアとして英語で技術文書を作成したり、英語圏の技術者と議論を交わしてきました。
    帰国後、英語を使う機会が減ったため、英語力の維持と自分の英語力を客観的に評価したいと思い、今回受検しました。
  • どのような学習法で合格を目指しましたか。
    また、何を教材としましたか?
  • 業務を通して明確な技術文書を意識してはいましたが、今一度教科書で学び直すために「技術系英文ライティング教本」(中山裕木子著、日本能率協会マネジメントセンター)で技術文書の基礎を再確認しました。
    「理科系の作文技術」(木下是雄著、中央公論新社)も、英語に特化していないものの、書き方の基本が書かれているので参考になります。

    次に、技術英検プレテストと第124回の過去問(注1)を解き、問題内容と所要時間を把握しました。
    技術英検は長文要約問題の配点が大きいため、その対策として「工業英検1級問題集2011-2012年度版」(注2)の英文要約と和文要約問題を集中的に解きました。

    自分の解答と模範解答を見比べ、ポイントとなる情報、ポイントとなる数値を抽出する練習をしました。
    和文英訳対策は「英語で説明する科学技術」(植田一三ほか著、語研)を使いました。
    この本には様々な科学技術テーマが英語で説明されており、日本語も併記されているので、日本語文だけを見て英訳し原文に戻す練習をしました。

    マニュアル/手順書のリライト問題は、普段の業務で試験手順書を多く書いてきたので、その経験を活かすことができました。
    練習を繰り返し、一問平均20分,最後見直しに20分という時間配分で本番が迎えられると理想だと思います。
    一通り全問を解答したのちに、最後に見直しをすると頭がフレッシュな状態になるので、意外とミスや改善点に多く気づくことができました。

    *注1:「技術英検/工業英検」の過去問題は、全国コンビニエンスストア等のマルチコピー機にてご購入いただけます。

    *注2:「工業英検1級問題集」は絶版となっております。

  • 合格者としての抱負は?
  • 技術開発において海外の会社や組織、人と調整/協議する機会は増えています。
    このような場面で、言語の壁が技術開発の壁になるのは大変もったいないと思っています。
    今後も、技術的な知識と英語力を使って、日本と海外の架け橋であり続けたいと思います。

第126回技術英語能力検定 
プロフェッショナル合格者 

小野 亜子さん
50代、東京都、日本電子テクノサービス株式会社勤務
  • 受検の動機を教えてください
  • 過去にはフリーランスでITマニュアル等の和訳をしていました。
    現在は、理科学機器メーカー関連会社で英訳の仕事をしています。
    自分の技術英語の能力を客観的に知りたかったためと、英訳の勉強の一環として受検することにしました。
  • どのような学習法で合格を目指しましたか。
    また、何を教材としましたか?
  • まず「工業英検1級対策」(eプリントサービス版)(注1)を通読しました。
    これにより、技術英文にふさわしい表現や3Cについて基本的な考えを学びました。

    次に技術英検プロフェッショナルのプレテストおよび第124回過去問を解き、問題傾向を把握しました。回答時間はあまり気にせず取り組みました。
    答え合わせ後、解答例の<解答のポイント>を熟読し、自分の解答に足りないところは何かを考えました。

    さらに模範解答を手書きで書き写しました。その際、参考になる表現やパラグラフ内の文の流れを意識しました。
    他には「技術英語の基本を学ぶ例文300」(中山裕木子著・研究社)の例文をすき間時間にくり返し眺めて頭に入れようと努めました。
    例文音声もダウンロードし、家事をやりながら聞きました。実際の試験で似たような表現を使えたときは嬉しかったです。

    試験問題の中では大問1の長文要約が難しいと感じました。実務で要約をする経験がほとんどないので、対策に悩みました。
    長文を短時間で読む練習として「New York Times」や「Scientific American」の記事のメール配信に登録し、毎日読むようにしました。

    試験中は大問1以外に先に回答し、残った45分間で大問1を解きました。
    具体的には、最初に重要と思われるところに印をつけながら長文全体を読みました。次に要約の骨子を日本語でメモしました。
    その上で解答欄に英文を書いていきました。

    時間があればWebセミナーの長文要約対策検定演習を受けたかったです。

    *注1:「技術英検/工業英検」の過去問題、各種資料は、全国コンビニエンスストア等のマルチコピー機にてご購入いただけます。

  • 合格者としての抱負は?
  • 原文日本語の内容を正しく伝えられる技術英訳者になれるよう、日々精進していきたいです。

第126回技術英語能力検定 
プロフェッショナル合格者 

林 美里さん
30代、東京都、企業内マニュアル制作・翻訳担当部門勤務
  • 受検の動機を教えてください
  • 工作機械のメーカーでマニュアルの制作・翻訳に携わっています。
    上司/先輩ともにCorrect, Clear, Conciseな文章を書ける尊敬できる人が多く、少しでも近づきたいと思い、受検しました。
    自分の実力を試し、客観的に認められる資格を取得しておきたいとも思いました。
  • どのような学習法で合格を目指しましたか。
    また、何を教材としましたか?
  • 昨年プロフェッショナル級を受検したときは、準プロフェッショナルまでしか取得できませんでした。
    そのため、苦手な要約問題を中心に対策することにしました。

    仕事で翻訳することはありますが、長文を指定された文字数以内で要約するということは通常業務ではやらないため、苦手意識を克服することから始めました。
    逆に、要約問題以外は、普段の業務の積み重ねで充分だったと思います。

    私が所属している部署では、自分が書いた文章をお客様に提出する前に、必ず他のライターや上司がチェックします。
    強い動詞で書くこと、冗長をなくすこと、など何度も指摘されて、意識できるようになった気がします。
    試験対策としては、「工業英検1級対策」(eプリント版)、「技術系英文ライティング教本」(中山裕木子著、日本能率協会マネジメントセンター)、技術英検プロフェッショナルの第124回の過去問(自分が準プロフェッショナルまでしか点数を取れなかったときのもの)を使用しました。
    工業英検1級対策(eプリント版)は、Part 3とPart 4を特に参考にしました。

    長文を一度分解して、関連する事項をまとめて、リライトすることは勉強になりました。
    試験本番は、全部分解して要約する時間はないですが、分解してリライトする練習をしたことは確実に力になったと思います。

    技術系英文ライティング教本は、一通り読みました。
    この本は、仕事でも迷ったときに都度参照しており、基本が沢山詰まっているので頼りにしていました。
    第124回の過去問は、自分の解答と模範解答とを比較して改善できるところを見つけるという使い方をしました。
    特に、第124回の試験から各大問の点数が分かるようになったため、明らかに点数が取れてなかった大問Ⅰを何度も解きました。

    始めは時間を測らずにとにかく問題形式に慣れることと簡潔にリライトすることを意識しました。模範解答がとても参考になりました。
    徐々に慣れてきたら時間内に要約する訓練をしました。

    また、普段は工業系の分野しか触れないため、試験に化学系や宇宙系の問題が出てくると脳が諦めモードにならないように、ニュースを読んでなんとなく脳を慣らすことをしました。
    これは、移動時間などにさらっと読んでいた程度です。

    また、当日の試験対策は成功者から学ぼうと思い、他の合格者の対策を事前に読みました。
    私も同様に「大問Ⅰ以外をまず1時間で片付け、残りの1時間を大問Ⅰにあてる」ことを目安に解くことにしました。
    試験当日は、リライトしたい箇所が見つかり、消したり書いたりを繰り返したら結果的に大問Ⅰは50分で解くことになりました。
    第124回を受検したときは、残り30分しかなかったため、前より進歩したと思い、落ち着いて解けたと思います。

    *「技術英検/工業英検」の過去問題、各種資料は、全国コンビニエンスストア等のマルチコピー機にてご購入いただけます。

  • 合格者としての抱負は?
  • 合格はただのスタートでしかありません。
    やっと同部署のテクニカルライターと同じステージに上がれた気持ちです。
    簡潔で分かりやすい文章を書き、より仕事を任せてもらえるように引き続き努力していきます。

第126回技術英語能力検定 
プロフェッショナル合格者 

鈴木 陽太さん
名古屋大学工学部4年生
  • 受検の動機を教えてください
  • 現在大学4年で、大学院への進級を目指しています。
    大学院では英語で論文を書く必要があり、技術英語の能力を身につけるため、昨年から勉強を始めました。
    (プロフェッショナル受検に先立ち)今年1月に技術英検1級を受検し、合格していました。

    ※現役の大学生の合格は「旧:工業英検1級」時代にも例がなく、大変な快挙といえます。

  • どのような学習法で合格を目指しましたか。
    また、何を教材としましたか?
  • 「技術系英文ライティング教本」(中山裕木子著、日本能率協会マネジメントセンター)を用いて3Cなどの重要事項について学習しました。
    またこれと並行して、大学で開講されているレベルの高いライティングの講義を受講し、学んだ知識を実践的に用いて勉強しました。

    他に使用した英語の教材としては、「最短ルートで迷子にならない! 理工系の英語論文執筆講座」(西山聖久著、化学同人)、「英検分野別ターゲット 英検1級長文読解問題120」(旺文社)があります。
    後者は主に問1の要約問題の対策に使用しました。

    大学のライティングの講義は、講義時間にディスカッションを行い、そのテーマに関するライティングの課題が与えられ、提出後に教員からのフィードバックを受けられる少人数講義です。
    必要があれば、前に書いた文章をリライトすることがあります。

    難しいと感じた問題は、問3の日本語の文章を要約して英文にする問題です。
    日本語の文章と英語の文章は文法や段落の構造が異なるため、上記の「技術系英文ライティング教本」を参考にして、文単位の翻訳ではなく意味に応じて文の区切り位置を変える練習により対策をしました。

  • 合格者としての抱負は?
  • 私は、中学・高校の頃から英語は得意ですが、留学経験や海外在留経験はありません。
    大学院入学後にも、3Cを意識して論文を書くなどの工夫により、研究者としての実績を国際的に認められるようになりたいと考えております。
    理工学系の大学生、特に大学院への進学を目指す学生にとって、技術英語は非常に重要なものであるため、今後大学等との連携を強化していただければと思っております。
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