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第129回文部科学大臣賞受賞者発表/プロフェッショナル インタビュー

2022年6月実施、第129回技術英語能力検定 プロフェッショナルで、初の文部科学大臣賞受賞者です。
学習法など、ぜひご参考になさってください。

授賞基準(個人賞)は以下のとおりです。
プロフェッショナル:「技術英検プロフェッショナル」の合計得点で75%点以上の正解(150点以上)
かつ、各大問の得点率が50%以上であること。

   
技術英語能力検定プロフェッショナル 文部科学大臣賞受賞
坂元 彩さん(東京都、特許翻訳者)

 

問1:受験の動機を教えてください

技術英検受験の動機は、第118回工業英検で2級()を取得して以来、その上を目指したいと思いながらも重い腰が上がらずにいましたが、貴会のセミナーで勉強してきた成果を資格という形で手にしたいと思い直し、改めて技術英検プロフェッショナル合格を目標に定めて受験しようと決めました。

坂元様は第118回工業英検2級でも「文部科学大臣賞」を受賞されています(事務局付記)。

 

 問2:どのような学習法で合格を目指しましたか。また、何を教材としましたか。

直接的な対策の1つとしては、やはり過去問を活用するのが有効でした。以前の工業英検と現在の技術英検とでは出題形式が異なる点がありますが、様々な分野・形式の設問に広く触れることで自分の弱点を把握できますので、技術英検だけではなく工業英検まで遡って過去問を入手し、馴染みの薄い分野や苦手な出題形式を中心に取り組みました。

意外なところでは、オンライン会話も役立ちました。たまたま同時期に別の目的があって集中的に受講していたのですが、100%の正解ではなくても手持ちの知識と語彙を使って何とか形にするという瞬発力を向上させることができましたし、とっさに出てこなかった表現や単語を復習したことも役に立ったように感じます。なるほど4技能というのは独立した技能ではなく相関性があるのだな、と改めて実感した興味深い経験でもありました。

テクニカルライティングと長文要約対策の通信講座を受講して、直接添削をしていただいたのも非常に良い勉強になりました。特に長文要約は、なかなか自分なりのコツが掴めず苦手意識があったので、自分の解答と模範解答例を比較検討したり、時間を置いて解き直したり、時間を制限せずに原文をじっくり精読したりと、様々な観点でテキストを活用しました。

「精読」という点では、以前の合格体験記でも言及されていた「パラグラフリーディングのストラテジー①」も参考になりました。改めて基本に立ち返って、「抽象⇒具体」「対比・逆接」「因果関係」などのポイントを抑えながらテキストを正確に読み取るように意識することで、結果的にスピードアップにもつながったと思います。

 また、隙間時間にはよくYouTubeを観ていました。玉石混交なので確かな知識がある方の動画を選ぶ必要がありますが、大学受験生向けやTOEIC・英検受験者向けのものでも、経験則的に理解したつもりになっている文法事項などを再確認して知識を補完するのに活用することができました。

技術英検は実施回によって出題分野も形式も様々なので、具体的な試験対策を挙げるのはなかなか難しいのですが、過去の合格体験記で皆様が挙げていらした参考書や勉強法はいずれも非常に有効なものだと思います。全てを網羅することは非現実的ですが、自分に合ったものを2つ3つ見つけて取り組んでいきながら、楽しんで関心の幅を広げていける方法を見つけることが、合格につながるものと思います。

 

 問3:合格者としての抱負

これまでのセミナー等で、JSTCの講師陣にご指導いただいたことは大きな糧となっています。どなたも経験や知識が豊富なだけでなく、技術英語の面白さ・奥深さを伝えたいという情熱が感じられ、興味を持続して勉強してこられたのは皆様のおかげだと感謝しています。

また、セミナーを通して、技術英語という共通項を持つ仲間に出会えたことも励みになりました。最近は直接会うことがかないませんが、色々な形で交流を続けることはできますし、情報を交換したり刺激し合ったりできる仲間を得たことは大切な財産となっています。

今後は自分が、技術英語を勉強している方やこれから技術英語に出会う方に、知ることの楽しみを伝えていくお手伝いができればと思っています。