平成30年度文部科学大臣賞受賞者のご紹介です。
今回は、2級合格者で文部科学大臣賞を受賞された
特許翻訳者 坂元彩さん です。
フリーランスの特許翻訳者である坂元さんに「工業英検受験の動機」や「2級合格までの学習法」についてインタビューしました。
工業英語能力検定2級合格者 文部科学大臣賞受賞インタビュー
問1.工業英検受験の動機を教えてください
今から15~6年前に、縁あって特許事務所に就職し、まず特許英語と出会いました。特許は全く未知の世界でしたが、英語はずっと好きだったので、事務所に勤務しながら自分で民間のスクールに通い、実務翻訳の勉強をスタートしました。事務所に勤務している間に経験を積み、いくつか翻訳会社のトライアルを受け、その後特許翻訳者として独立しました。独立して10年ほどになります。
工業英検は、仕事に役立つ英語力を強化するため、また、学んできた成果を級の取得という形で確認したいと思い、受験しました。
問2.2級合格までの道のりや学習法について教えてください
JSTCセミナーに適宜参加し、参加後に復習するようにしています。
具体的には、セミナー参加時に配付して頂くテキストを、できるだけ丁寧に読み込み、深掘りします。
講師の方々が準備してくださるテキストは非常に有効な教材だと実感しています。
セミナーのテキストには、JSTCが提唱する3C(Correct, Clear, Concise)の考え方が凝縮されています。
英文特許明細書を作成する際にも大変役立つツールであり、自分の業務との親和性も高いと思っています。
坂元さんの復習後のテキストを見せていただきました
ただ、実は毎日特許英語だけに触れていると、定型的な書き方があるため、使用する語彙が限定的になりがちです。その状況に慣れきってしまわないように、あえて、仕事と関係のない文芸分野の英語セミナーを受けたり、勉強会に参加したりすることもあります。
2級の受験直前は、数回分の過去問を、時間を計りながら解きました。工業英検対策として、時間を意識して問題を解くことはとても大切だと思います。その他、制限時間内では確認できなかった語彙のチェックなども行いました。
また、最近は日常的に手書きすることがほとんどありませんが、本番は「手」で書くわけですから、試験対策としての「読みやすい字で、速く書く練習」もしました。
問3.これからの抱負を聞かせてください
最終的には1級合格を目標としていますので、まずはその目標を達成したいと思います。その後は、これから工業英語、技術英語を勉強したいという方々のお手伝いができるようになれば、と考えています。
丁寧な記述がとても印象的でした